涙の帰路

少し前に、金を得る為に通っている場所で、
わたしが評価されてそれが、形になったことがありました。

正直に申して、そのこと自体はどちらかというと
プレッシャーや避け得ない責任など、そういった事柄の
増加への嫌悪もあり、小躍りして喜ぶ、という感じでは
ありませんでした。

しかし昨日、正式に人事報というもので、わたしが
評価されたことが皆の目にとまり、
色んな人から声をかけてもらいました。

・遅咲きだね、
・なんでいまごろ、もっと前にそうなるべきだったよね、
・仕事の場所、変わるんですか?
・よかったですね、
・おめでとうございます、
そんな言葉を掛けられ、

今日の帰り際など、先輩の方からがしっと両肩を掴まれ、
「おめでとう!!!!!いがったな!!!おめでとう!!」
と満面の笑みで祝いの言葉をかけてもらいました。


わたし、この、
いままで一緒に過ごしてきた人たちから声を掛けられる、
ということが、こんなにうれしいことだって、まったく
想像してなくて、
帰り道、車の中で一人、うれし泣きしました。

いやあ、車のルームミラーで泣いている自分をみると、
酷い顔でした。
しかし、前にネットに書いてあった、
(前頭葉の劣化による泣き上戸)ではない、本当の
うれし涙なんだ、としみじみと思いながら、
涙が止まりませんでした。

嬉しかったですねえ。
自分でも意外でした。

金を得る場であっても、
ずっと付き合いを、広く浅くであっても、
長く付き合いを重ねて来た相手から、
裏も表もなく、純粋に、
おめでとう、
よかったね。
と声をかけてもらえることが。
こんなにも嬉しいことだって、自分は想像できません
でした。

泣きました。
うれし涙というのは、思い返そうとしてもなかなか
思い当たらず、子供が生まれた時、以来かな、
と思いました。


うれし涙の、帰路。

しがない人生ですが、忘れ得ぬ 帰路となりました。


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